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先手必勝カンピューター作戦! [疾走メロス]

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メロスは走った。
親友セリヌンティウスとの約束を守る為、必ずやあの暴君に目に物を見せようと走った。

メロスは誰も信じられぬからとあらぬ疑いをかけ処刑を繰り返す王に刃を向けた。
門番に取り押さえられ、メロスの処刑は決まったも同然だった。
だが王は言った、お前の言う人の信実とやらを見せて貰おうと。
約束の時間までにメロスが戻るという事で、親友セリヌンティウスが身代わりとなった。

「お前は少し遅れて戻ってくるがいい、そうすれば親友は処刑するが、
貴様は助けてやる。いいか、遅れてくるのだぞ」
それは悪魔の囁きだった。
「そんな戯言、このメロスには通用しない。必ず戻ってくる!!」
王はただニヤリと笑うばかりだった。

メロスは全身が疲労の極致となっても走り続けた。
だが全身が突然震えたかと思うや途端にどうっとばかりに倒れてしまう。
やっとの事で立ち上がったがそこまで、這う様に歩く事しか出来ぬ。
もはや己の意思だけではどうにもならなくなった。王のほくそ笑む顔が目に浮かぶ。
「なんと情け無い。だが諦めるわけにはいかない、親友の命がかかっているのだ」

メロスは手を上げ、タクシーを止めた。

「…あ、運転手さん、城まで急ぎでお願いします」
「あいよ!」
なんとか約束の夕刻までには間に合いそうで、メロスはホッとした。



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