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さらば! 我が友よ [スーパーエリートモデル グロージャン]

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ボク名はグロージャン、スーパートップモデルさ。
仕事を賭けて遂にアルグエルスアリと対決する事になった、
その方法はモデル・ウォークだ。

表に出たアルグエルスアリは周囲を見渡すと、ある通りを指差した。
「グロージャン、あの道だ、あそこを10メートルモデル・ウォークする。
勝敗はその間でどちらが多くすれ違う人を振り返れさせたかで決める、いいね?」
「OKだアンソクススリーオ君」
「アルグエルスアリだ、それと衣装は言うまでも無いがユニクロだ」
「承知しているよアスベスト君」
「私は石綿ではない!!」

モデルウォークとは文字通りモデル歩きのことさ。
ファッションショーで見せるアレ。
一見ただ歩いているだけに見えるがそうではない。
スマートにエレガントにアピール、それでいて決して衣装より目立ち過ぎない、
でもモデルは目立ちたい。
その狭間で苦心し、極めた者がスーパーエリートモデルになるわけさ。
コイントスで、先行はこのグロージャンになった。

「見せてもらうぞグロージャン」

門でスタンバイし、スタートの合図で通り出た。
「とんでもない馬鹿だけど、ウォークだけは見事だわ」
「ああ、まるでモミの木の様に真っ直ぐで優雅な歩き方だ」
「それにかなりの人が振り返っているわね」

「よし、次は私の番だな」
そして暫く間をおいてからアルグエルスアリはスタートした。
「見ていろグロージャン、私のウォークを!!」
だがアルグエルスアリは歩き出した瞬間バランスを崩して倒れてしまった。
「こ、これは一体!?」
「アルベルトススリ君、ここは舞台では無い、道なのだよ」
「し、しまった、そうだった…ウォーク対決なのでつい平坦な舞台をイメージしたが、
ここはバンピーな歩道、うっかりしていた…因みにアルグエルスアリだグロージャン」

こうしてボクの勝利で終ったがこれは当然の結果ともいえる。
彼は舞台だけで輝くいわばかごの中の蛙のモデル、だがこのグロージャンは、
いついかなる場合も眩しく輝く太陽の様なスーパーエリートモデルなのさ。
常にモデルウォークで歩いている、その差が出たわけさ。

ボク名はグロージャン、スーパーエリートモデルのグロージャン。
もって生まれた才能だけに頼らない至高のモデルさ。



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