泡ヒゲはダメよ [ここ掘れ、トシハル]
ある夕暮れの事です。
トシハルという若者が途方に暮れておりました。
そこへ白髪の老人に扮した仙人が尋ねました。
「お前は何を考えておる?悩みがあるのなら私が相談にのってやろう」
トシハルは深い深い溜息をつくとこう言いました。
「ビール・メーカーって、何でCMにビールの泡ヒゲ使いたがるのか・・・」
「・・・」
「ビールの泡ヒゲはビールの旨さの証明じゃないのに・・・」
「うむ、お前さんの言う通りじゃ、ビールの泡ヒゲは旨さの印ではない」
「やっぱり!」
「第一、泡ヒゲはどう映してもマヌケにしか映らん」
「ですよねー、マヌケですよねー。お爺さん有り難う、僕、なんかスッキリしました」
「そ、そうか、そうか、それは何よりじゃ」
「いやーずっと心に引っかかってて・・・でもこれからはやってやりますよ」
「やるって何をじゃ?」
「マヌケな泡ヒゲの奴等を思いっきり笑ってやります」
そう言うと呆気に取られた仙人を残しトシハルは晴れ晴れとした表情で去りました。
最近の若者は複雑だと仙人は思いました。
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2011-03-05 23:11
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