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君を追うもの(5) [狩人のものがたり]

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「よし」
意を決した山見は草むらの中に入り込んだ。
更なるおとりに追跡させる手も考えた、しかしそれでは二の舞になる。
自身で追えば危険は危険だが相手の位置はかなり正確に分かる、
正確な位置を把握出来ていれば攻撃を受ける可能性は下がる、
それに、
「やはり抜き取られていたか」
金庫は扉が開いており、そこからある物が無くなっていた、
このまま逃げ切られたらお仕舞いだ。

山見は金庫に顔を近づけた。
まるでこすり付けるくらいに顔を近づけたまま周囲をグルグル回る、
暫しその行為を続けた後に反対側の道路に出た。

山見は彼女がそこにいた確信を得た、既に場を離れているのも。
山見が道路に出ると彼女はやや先を進む、止まると彼女も止まる、
依然姿は確認出来て無いが接近した事で山見にはそれがよく分かった。
逃亡する気も無いのも理解していた。

-続く-



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